事故か事件か、真実の証明の行方は? 映画『落下の解剖学』の感想・考察

みなさん、こんにちは。千年鯨です。

今回記すのはアカデミー賞の脚本賞を受賞した『落下の解剖学』です。

これは後から知ったのですが、『落下の解剖学』の主演女優さんが以前記した『関心領域』にも出演されていたのです。

あら、すごいつながりねと思ったのでこれから『落下の解剖学』の感想・考察を記します。

若干ネタバレがありますので、まだ見てない方はぜひ映画を見てください。

映画『落下の解剖学』の基本情報

原題:Anatomie d’une chute

監督:ジャスティーヌ・トリエ

主演:サンドラ・ヒュラー

『落下の解剖学』は2023年にフランスで公開、日本では2024年の2月に公開されたフランスの法廷・スリラー映画です。

『落下の解剖学』は第96回のアカデミー賞で脚本賞を受賞したほか、第76回カンヌ国際映画祭コンペティション部門で最高賞のパルムドールを受賞しました。

『落下の解剖学』が配信されている動画サービス

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さて、落下の解剖学(2024年7月現在)をどの動画サービスで見れるのか調べてみました。

U-NEXT

現在はU-NEXTにてレンタルという形で配信されています。

映画『落下の解剖学』のあらすじ

映画『落下の解剖学』のあらすじは以下の通りです。

1.現場は人里離れた雪山の山荘、視覚障害を持つ少年が父親が血を流して倒れているのを発見する

2.母親が救助を要請するも、すでに手遅れ。当初は事故、転落死とみられていた。

3.しかし、父親の死には不審なものがあったことや前日には夫婦喧嘩をしていたことから母親に疑いの目が向けられてしまう

4.事件か事故かという裁判で、母親と父親の間にあった秘密が次々と暴かれていくのであった

映画『落下の解剖学』の感想・考察

落下の解剖学は法廷を舞台とした映画です。

真実が果たして証明されるのか、母親がどうなってしまうのかとハラハラしました。

これから詳しい感想や考察を記します。

感想・考察-1 フランスの法廷の様子が見れて興味深い

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一番印象に残ったのはフランスの法廷の衣装ですね。

弁護士が黒のロープ、検察が赤のロープを身にまとって法廷に立つ姿はすごかったです。

日本ではなかなか見かけられない光景ですね。

フランスではこのような衣装を着て裁判をするのかと異なる文化を楽しめました

感想・考察-2 真実を証明するのは難しい

https://www.photo-ac.com/

『落下の解剖学』では父親の転落死によって母親が殺人犯なのではと疑いの目をむけられてしまいました。

あれこれと出てくる夫婦間の話や、母親の過去からこの人は犯人なのではと疑われていく過程がすさまじかったですね

日常生活を送っていた一市民であり、フランスが不得意であるドイツ人の母親の苦悩を感じられました。

全ての世界が敵に見えてしまうほどのあの時間はすごかったです。

感想・考察-3 子供や周りの人々の揺れ動く心情

https://www.ac-illust.com/

『落下の解剖学』ではとある不幸をきっかけにあらゆる真実が明かされていくという過程が描かれていました。

一番心が揺れたのは子供ですね。

父親を亡くし、母親が事件の犯人だと疑われてしまうという中で生きる子供に対して胸が締め付けられました。

この子供の真実に向き合おうとする姿勢には勇気を感じましたね。

自分の知らなかった衝撃的なことを耳に入れたりと、大変な時期を過ごして過酷な成長となりました。

その時期を経て、自分なりに考えて法廷で証言する姿にはぐっと来たものです。

まとめ 真実はやぶの中、自分なりにつかむしかない

映画『落下の解剖学』ではあらゆる事実がむき出しになっていき、何が真実なのかわからないという不安が描かれています。

もし自分が渦中の人になったら、果たして最善を尽くして戦えるだろうかと不安になりましたね。

それぞれの思惑や思いやりなどを見てまさに真実はやぶの中だなあと思いました。

あらゆることがさらけ出された母親とそれを見つめる子供の姿にはぐっときたものです。

最後まで読んでいただき誠にありがとうございました。