とある科学者の情熱と後悔 映画『オッペンハイマー』の感想・考察

みなさん、こんにちは。千年鯨です。

今回記すのは映画『オッペンハイマー』です。

去年アメリカでヒットし、今年こと第96回のアカデミー賞で7部門を受賞したと話題になりました。

映画『オッペンハイマー』の感想や考察など詳しいことをこれから記します。

若干ネタバレがありますので、見てない方は先に映画を見てください。

映画『オッペンハイマー』の基本情報

原題:Oppenheimer

監督:クリストファー・ノーラン

主演:キリアン・マーフィー

映画『オッペンハイマー』は2023年に米国で公開、その後、2024年3月29日から日本で公開されました。

監督は『TENET テネット』などを手掛けたクリストファーノーランです。

第96回アカデミー賞では作品賞や監督賞など7部門を受賞しました。

映画『オッペンハイマー』のあらすじ

映画『オッペンハイマー』のあらすじは以下の通りです。

1.1920年代、学生だったオッペンハイマーは物理学を学び、様々な人と出会って学者として成長する。

2.その後、オッペンハイマーは第二次世界大戦の最中、原子爆弾の開発及び製造を行う「マンハッタン計画」を任される。

3.計画は成功したのだが、現場の惨状を知ったオッペンハイマーは苦悩するようになるのだった

4.一方、オッペンハイマーに敵対心を抱いていたストローズは、自身の昇進をかけた公聴会にて彼との関係を説明するよう求められたのだった

映画『オッペンハイマー』の感想・考察

映画『オッペンハイマー』は一生に一度は見るべきなのではと思うほどの映画でした。

オッペンハイマーの壮絶な人生、そして時代の荒波や政治のかけひきなど壮大なものでした。

これから感想や考察の詳細を記します。

感想・考察-1 当時の恐怖が伝わってくる

サムネ アイキャッチ
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第二次世界大戦の話である映画『オッペンハイマー』は、当時の恐怖が伝わってきました。

アメリカにとっての恐怖はナチスとソ連、それらに負けたくないという恐怖がじんわりと漂っていたのです。

プロパガンダの映画『カサブランカ』がつくられるほどの時代でしたから、あの警戒心は今の自分たちにはないものだと思いましたね。

また、オッペンハイマー自身はユダヤ人であることもあり、彼の抱いていた恐怖は大きかったと思います。

先の見えない恐怖にいた人々の緊張感によって見ていた私も背筋が張るほど、映画を見る姿勢が変わりました。

感想・考察-2 物理学の純粋な追求

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映画『オッペンハイマー』の主人公ことオッペンハイマーは物理学者です。

物理学を極めていくオッペンハイマーの描写は興味深くてそそられましたね

熱心に追及する姿を見て、遠い存在である学者に対して親近感を抱きました。

一番印象に残ったのは音ですね、オッペンハイマーが何度の脳裏にかすめていた音

最初は汽車の音やオッペンハンマーの心象を示すものかと思っていましたが、あの音は人々の期待の音だったのかと驚いたものです。

音の正体が明らかになった瞬間の衝撃はすごかったです。

感想・考察-3 原爆の悲惨さについて

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映画『オッペンハイマー』は日本人にとっては胸糞悪いものだと思います。

原爆を落とされた唯一の国ですし、オッペンハイマーが諸悪の根源だと思うと見たくない気持ちがありますね。

映画『オッペンハイマー』では広島や長崎の描写が描かれていないという批判があります。

あえてそのようにしたのはあくまで映画で伝えたいのはオッペンハンマー自身の物語である、そのため描写を描かなかったと思われます。

しかし、まったく描かれてなかったのかといわれるとそうでもないと思うシーンが一つ。

というのは、原爆が日本に落とされた後にオッペンハンマーがみんなにお祝いされるのですが、そこで被爆した人間や悲惨な光景がところどころ一瞬だけ挟まれているのです。

オッペンハンマーは日本人から見て悪人である、しかしあの間接的な表現からオッペンハンマーは自分が犯した罪を自覚したのではと思いました。

感想・考察-4 もっと歴史を知りたいと思った

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みなさんは戦争を知ってますか?

私は小さいころは夏休みに、戦争に関するアニメや本を読んだことがありますし、沖縄に行き、悲惨な歴史を目にしました。

とはいえ、日本での歴史を知っているだけで他の国の視点を見たことがないですね。

映画『オッペンハイマー』はアメリカの視点の戦争を描いたものであり、あっちはこういう風に戦争を見ていたのかとわかるものでした。

アインシュタインやケネディ大統領などの偉人が出ており、この人がこういう風にかかわっていたのかと興味深くなりました

あらゆる視点から歴史を学んでみたいと思いましたね。自分にはもっと学ぶべきことがあるのではと思いました。

まとめ 戦争と共に歩んだとある物理学者の人生

映画『オッペンハイマー』は物理学者であり原爆を生み出したオッペンハイマーの人生を描いたものです。

あの恐ろしい原爆を生み出した人物ですから、恨みとか憎しみとかあらゆるものが生まれてしまい、オッペンハイマーをまっすぐに見るのは難しいものです。

この映画はたしかに胸糞悪さはありますが、人となりを知るには十分なほどではないかと思いますね。

当時の時代背景やオッペンハンマーがどのように歩んでいったのか、彼の当時の状況などを考えるとこの人はこのように苦労していたんだなあと感じられました。

最後まで読んでいただき誠にありがとうございました。